P.A. Works第四彈《花咲くいろは》談訪更新,堀川憲司×岡田麿里
來源:http://www.hanasakuiroha.jp/interview/interview_05.html
(一、二、三、四章訪談是原案人設岸田梅爾和動畫人設關口可奈味)
――おふたりは『true tears』『CANAAN』、そして『花咲くいろは』と一緒に仕事をされていますが、お互いにどんな印象をお持ちですか?
堀川:
「岡田さんとは『true tears』からだから、もう4年目になるのかな。僕は本読み(*1)に
出席するのは久しぶりで、経験も浅かったので『true tears』では岡田さんや西村(純二)監督を前にして、恥をかきながらいろいろと吸収させてもらうつもりで参加していたんです。ついついシナリオを文字面で追って、頭の中で映像に変換しながら読んでしまうけれど、岡田さんがどういう視点で意見を言うんだろう?と。見ているところが全く違いますからね。でも未だに岡田麿里という脚本家をつかめていない(笑)。性格は、見た目がパワフルなのでそうは思えないかもしれないけれども、影でほかのスタッフにすごく気を使う、チームワークを大切にする人かな」
岡田:
「『CANAAN』のインタビューで、私がぽろっと「ストレス溜まって海で叫んだ」って言ったことを、堀川さんはすごく気にしていて(笑)」
堀川:
「『○○のバカヤロー!!』って?(笑)。真相は分からないけど、その気の使い方って、複数のライター(*2)をまとめながら一本の作品に組み上げていく、シリーズ構成の仕事を多くこなしてるからだよね。脚本家として各話だけ担当していたんでは無理だと思う。シリー
ズ構成として場数を踏んでいるし、修羅場も経験してきたからこそ得たものも多いんじゃないかな? その分、ストレスも溜まるから深夜にサービスエリア巡りをしたり、海で叫んだりして解消しているんだと思うけど」
岡田:
「サービスエリア巡りは、いつかしたいという夢ですね。ペーパードライバーなので」
堀川:
「それならなおさらストレス発散しないと! 今度、岡田さんの家でシナリオ会議をやって、そのあとみんなでご飯作って食べるとか」
岡田:
「ご飯の準備と、後片づけをしてもらえるなら喜んで。あ、あと家の掃除もついでに(笑)」
――岡田さんから見て、堀川さんはどういう方ですか?
岡田:
「堀川さんは、一緒にいて気を使わないんです。言いたいことが言いあえて、素の自分でいられる。だけど、いつまでも『絶対にかなわないんだろうなぁ』という何かがあるんですよね。赤ん坊の頃にオムツかえてもらった親戚が、たまたまクラスの担任だったみたいな(笑)。そして、どこまでも真剣で嘘がない人。だからこそ信頼できるんだけど、言葉に飾りがなくて率直なぶん、『堀川節』に慣れていない人はダメージを受けてしまうかも?」
堀川:
「そんなことないと思うけどなぁ」
岡田:
「でも、その直球なところが堀川さんの魅力なんです。仕事以外でもそう。初めて打ち合わせで本社に行ったとき、地元の名物が食べられると思ってわくわくしてたのに、連れていかれたのは東京にも支店があるお好み焼きのチェーン店(笑)。「ホタルイカ食べたいんですけど」って言ったら「ホタルイカなんて、子供がバケツで拾ってくるものですよ。富山でいちばん美味しいのは、ここのお好み焼きです!」って」
堀川:
「ここのラーメンはとっても美味しいから食べろと、みんなを同じラーメン屋に連れて行ったりね」
岡田:
「それは、堀川さんの作品作りにも通じているのかも。流行や周りの意見に流されず、自分が本当に好きだと思ったものにまっすぐ突き進む。一度決めたらブレないので、こちらも安心できるんですよ。私の中の堀川像を最初につくったのが、『true tears』の1話の打ち合わせ。ラストで、ニワトリの雷轟丸がタヌキに襲われるんですけど……」
堀川:
「あったあった。タヌキは確かに衝撃的だったよね」
岡田:
「あのくだりは、個人的に『今までで最高に面白いシナリオが書けた!』って思っていたんです(笑)。友達にも『こんな話考えちゃった! 恋愛アニメなのに、ニワトリがタヌキに殺されるんだよ。すごくない!?』って言いまくって。でもみんな苦笑いで。というか、憐れみのまなざしで」
一同(笑)
岡田:
「そんなわけで、ピーエーワークスさんという初めて組む会社に、これを持ちこむのは問題なのではと迷ったんです。『なんだこのライターは』ってバカにされるかもと。それでも思いきって提出したら、やっぱり堀川さんに駄目出しをされたのですが……それが、めちゃくちゃ真剣な駄目出しだったんです。低い声音で、挑むようにして『本当に、タヌキでいいんですね?』って(笑)。あ、この人は信用できる人だ、全力でぶつかっていい人なんだって思いました」
堀川:
「さっきも言ったけど、あの時は僕がいろいろ岡田さんから学ぼうと思っていたから、本当に1話のクライマックスがタヌキとニワトリでいいんでしょうか? と聞いたら、自信満々に『いいんです! 必要なんです!!』って言われました(笑)。それで西村監督にも後日、地味だと思うんですが大丈夫でしょうか?ともう一度確認したら『大丈夫です』とおっしゃってくれたので、それじゃあお任せしますと」
岡田:
「西村さんにはあらかじめ、『タヌキ最高ですよね!』って脅迫しておいたので(笑)」
(*1)アニメ制作では、主要スタッフが集まって脚本(本とも)の打ち合わせなどを行なうことを指す。
(*2)ここでは、各話を担当する脚本家のことを指す。
(一、二、三、四章訪談是原案人設岸田梅爾和動畫人設關口可奈味)
――おふたりは『true tears』『CANAAN』、そして『花咲くいろは』と一緒に仕事をされていますが、お互いにどんな印象をお持ちですか?
堀川:
「岡田さんとは『true tears』からだから、もう4年目になるのかな。僕は本読み(*1)に
出席するのは久しぶりで、経験も浅かったので『true tears』では岡田さんや西村(純二)監督を前にして、恥をかきながらいろいろと吸収させてもらうつもりで参加していたんです。ついついシナリオを文字面で追って、頭の中で映像に変換しながら読んでしまうけれど、岡田さんがどういう視点で意見を言うんだろう?と。見ているところが全く違いますからね。でも未だに岡田麿里という脚本家をつかめていない(笑)。性格は、見た目がパワフルなのでそうは思えないかもしれないけれども、影でほかのスタッフにすごく気を使う、チームワークを大切にする人かな」
岡田:
「『CANAAN』のインタビューで、私がぽろっと「ストレス溜まって海で叫んだ」って言ったことを、堀川さんはすごく気にしていて(笑)」
堀川:
「『○○のバカヤロー!!』って?(笑)。真相は分からないけど、その気の使い方って、複数のライター(*2)をまとめながら一本の作品に組み上げていく、シリーズ構成の仕事を多くこなしてるからだよね。脚本家として各話だけ担当していたんでは無理だと思う。シリー
ズ構成として場数を踏んでいるし、修羅場も経験してきたからこそ得たものも多いんじゃないかな? その分、ストレスも溜まるから深夜にサービスエリア巡りをしたり、海で叫んだりして解消しているんだと思うけど」
岡田:
「サービスエリア巡りは、いつかしたいという夢ですね。ペーパードライバーなので」
堀川:
「それならなおさらストレス発散しないと! 今度、岡田さんの家でシナリオ会議をやって、そのあとみんなでご飯作って食べるとか」
岡田:
「ご飯の準備と、後片づけをしてもらえるなら喜んで。あ、あと家の掃除もついでに(笑)」
――岡田さんから見て、堀川さんはどういう方ですか?
岡田:
「堀川さんは、一緒にいて気を使わないんです。言いたいことが言いあえて、素の自分でいられる。だけど、いつまでも『絶対にかなわないんだろうなぁ』という何かがあるんですよね。赤ん坊の頃にオムツかえてもらった親戚が、たまたまクラスの担任だったみたいな(笑)。そして、どこまでも真剣で嘘がない人。だからこそ信頼できるんだけど、言葉に飾りがなくて率直なぶん、『堀川節』に慣れていない人はダメージを受けてしまうかも?」
堀川:
「そんなことないと思うけどなぁ」
岡田:
「でも、その直球なところが堀川さんの魅力なんです。仕事以外でもそう。初めて打ち合わせで本社に行ったとき、地元の名物が食べられると思ってわくわくしてたのに、連れていかれたのは東京にも支店があるお好み焼きのチェーン店(笑)。「ホタルイカ食べたいんですけど」って言ったら「ホタルイカなんて、子供がバケツで拾ってくるものですよ。富山でいちばん美味しいのは、ここのお好み焼きです!」って」
堀川:
「ここのラーメンはとっても美味しいから食べろと、みんなを同じラーメン屋に連れて行ったりね」
岡田:
「それは、堀川さんの作品作りにも通じているのかも。流行や周りの意見に流されず、自分が本当に好きだと思ったものにまっすぐ突き進む。一度決めたらブレないので、こちらも安心できるんですよ。私の中の堀川像を最初につくったのが、『true tears』の1話の打ち合わせ。ラストで、ニワトリの雷轟丸がタヌキに襲われるんですけど……」
堀川:
「あったあった。タヌキは確かに衝撃的だったよね」
岡田:
「あのくだりは、個人的に『今までで最高に面白いシナリオが書けた!』って思っていたんです(笑)。友達にも『こんな話考えちゃった! 恋愛アニメなのに、ニワトリがタヌキに殺されるんだよ。すごくない!?』って言いまくって。でもみんな苦笑いで。というか、憐れみのまなざしで」
一同(笑)
岡田:
「そんなわけで、ピーエーワークスさんという初めて組む会社に、これを持ちこむのは問題なのではと迷ったんです。『なんだこのライターは』ってバカにされるかもと。それでも思いきって提出したら、やっぱり堀川さんに駄目出しをされたのですが……それが、めちゃくちゃ真剣な駄目出しだったんです。低い声音で、挑むようにして『本当に、タヌキでいいんですね?』って(笑)。あ、この人は信用できる人だ、全力でぶつかっていい人なんだって思いました」
堀川:
「さっきも言ったけど、あの時は僕がいろいろ岡田さんから学ぼうと思っていたから、本当に1話のクライマックスがタヌキとニワトリでいいんでしょうか? と聞いたら、自信満々に『いいんです! 必要なんです!!』って言われました(笑)。それで西村監督にも後日、地味だと思うんですが大丈夫でしょうか?ともう一度確認したら『大丈夫です』とおっしゃってくれたので、それじゃあお任せしますと」
岡田:
「西村さんにはあらかじめ、『タヌキ最高ですよね!』って脅迫しておいたので(笑)」
(*1)アニメ制作では、主要スタッフが集まって脚本(本とも)の打ち合わせなどを行なうことを指す。
(*2)ここでは、各話を担当する脚本家のことを指す。