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liuaiez8
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永遠のスノードロップ

永遠のスノードロップ摘自《水月》琴乃宫雪线 最后的对话

瞳を開く。
真っ白な、夏の强い日差しが、網膜を刺激した。
「つ」
思わず颜をそむけたその先には、やっぱり白い——真っ白な世界があって。
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「おはようございます」
「…おはうよ、雪さん」
もういちど、見上げた先には、彼女がいた。
真っ白な肤,色素の欠けた、だけどきれいな瞳。
琴乃宮 雪——僕だけのメイドさん。
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「また、うなされていましたね」
「…怖い、夢を見たんだ」
「雪さんがいなくなっちャう夢」
「もう、嫌な夢を見るんですから」
「本当だね…夢の中で、みんなが雪さんのこと、觉えてなくて…それで…でも、雪さんの事を忘れられるわけ、なくて…」
かすんでいく視界を手でおおうと、冷たい、あの感触が传わって、
僕は、それを思いきり握りしめた。
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「ふふ、痛いですよ、透矢さん」
「夢だったんだよね…ぜんぶ…」
だけど、手を離すころはできなかった。
「泣かないでください。透矢さんには雪がついていますから。ね?」
「うん…ぅ…」
いい子、いい子——
雪さんの手は、とても温かくて、優しくて…
なのに、僕の涙はどうしても止まらなくて…
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「っ…ごめん…ね…みっともなくて」
「いいえ。雪も、ずっと夢を見ていますたよ」
「え?」
「透矢さんと、お别れしなけぱいけない夢でしたね」
「雪さん、それじゃあ…」
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「ですけど、ほら、透矢さんの手は、こんなにあったかい」
「…雪さんの手も、あったかい」
「はい。ぜんぶ夢だったんですよ」
「でも…」
「だって、雪と透矢さんは、こうして一緒にいるじャありませんか」
雪さんが、きつく、手をにぎりかえしてきた。
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「うん…っ…ぅん…」
「あら…ふふ、雪のご主人様は、いつからこんなに、泣き虫になってしまわれたんですか?」
「雪さんが、いなくなってからだよ」
「でしたら、もう大丈夫ですね?」
「…そいだね。もう、泣くことなんて、ないんだ」
でも、泣けた。
恥ずかしくて、つい、話を逸らしてしまう。
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「ところで、ここは…?」
「ふふ、どこなんでしょうね、雪におもわかりませんけど…こういうのをアヨイがといらのかもしらません。きれいな場所ですし」
あたりは一面の白。
まるで、彼女の名前のように…
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「ュキノハナ」
「それが、スノードロップとも言います」
「はは…雪さんの花だ」
なんだか、懁かしかった。
幼い顷、この風景を誰かと見たっけ…
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「…」
でも、誰だかけ思い出せまかった。
まあいいや。
雪さんと一緒に見られたから、他の事なんか、いいや。
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「二人きりの世界も、素敵ですよね」
「うん。誰にも遠慮しなくていい」
「本当ですね」
「雪さん、キスして」
「はい…」
ちゅっ、ちゅっ…
雪さんの唇が、何度も何度も、僕の颜中に触れる。
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「ずっと、こんな世界を夢見ていました」
「そうなの?」
「透矢さんとふたりきりで、たくさん面倒を見てさしあげるんです」
にこにこと言う。
人の面倒を見るのが、そんなに楽しいんだろうか…あいかわらずだ。
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「はは、面倒を見るって…今までとおんなじだよ。ふたりきりになった意味がないんじゃない?」
「だって…ふたりきりになれぱ、嫌でも、雪のことだけ見つめてもらえると思ったんです。他の誰にも、この場所を渡さなくて済むと…」
「雪さん…」
「メイドですから。ご主人様の側にしか、居場所がないんです」
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「馬鹿だな。…雪さんはずっと僕の側にいてくれていいんだよ。いてくれなきゃ、困る」
「雪ちゃんなんか、いなくなっちゃえぱいいのに」
「あ…」
「子供の顷に…いちどだけ…」
「ひどいこと言ったね…ごめん…」
なでなで——雪さんは返事をする代わりに、優しく頭を撫でてくれた。
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「…どうして、そんなことを言ったのか、覚えていないんだ」
「お母さまですよ」
「お母さま…?」
「ええ。雪がお母さまの代わりだったからですよ」
「?」
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「透矢さんのお母さまが、おっしゃったんだそうですよ。命わつながっていくものだから。ママが死めのは新しい命のためだと…。いつかママみたに頭を撫でてくれる人が现るから…ママにあげるはずだった優しさを、他の方にわけてあげなさい、と」
「…なのに、僕は、雪さんにそんなことを言ったの?」
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「わかりますよ。だって、あの顷の透矢さんにとって、急に现れた雪は、お母様の言う新しい命だったんですもの」
「ああ…」
…雪さんのために死んだって、解釈したのか。
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「ごめん…本当にごめん」
「いいんですよ。ただ、あのときからずっと夢を見ていたような気がします。本当に必要とされているのか、いつもでここにいていいのか。なんのためにいるのかと…ずっと」
「答えは?」
「わかりません。ただ…大きくなるにつれて、雪に住む世界が逺うんだと、漠然と理解するようにはなりました」
「…」
「いつか、ふわっと、ゆきだけが别の世界に連れていかれるんじゃないかって…」
存在してはいけない者——山ノ民。
そして「雪さんなんかいなくなっちゃえぱいいのに」という言葉。
お互い、そんなささいなことを。心のどこかで認めてしまったから、離れ離れになってしまったのかもしれない。
みんなに雪さんが見えなくなってしまったように、僕の世界から、雪さんは、いてはいけないものになってしまった。
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「そんなことさせないよ。もう。離さないから。——だからね。自分に疑問を持ったりしちゃ駄目だ。僕だけに雪さんだよ。他の誰のものでない」
僕の頭を撫でてくれる人、雪さん。
ママの代わりに现れた人。
僕たちの出会いは、あの日の僕の願いの结果なのかもしれない。
だから、本当にありえないはずの雪さんが、僕の前に现れたのかもしれない。
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ゆき——
夢が、魔法の力で、现実になった。

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「ずっと、側にいて」
「そうですね。でしたら、ずっと…」
「ずっと?」
「ずっと、見つめていてください。抱きしめていて下さい。雪の事を忘ないように。雪は。ずっと透矢さんのことを愛してますから」
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「うん…あ、そうだ」
「?」
「メイドさんをやめてっていうのは、撤回するよ」
「あら、どうしてですか?」
「だって、雪さんは、すぐにどこかに行っちゃいそうだから、もっと縛り付けておこうかと思って。メイドさんのまま、濑能雪になって」
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「あ…」
「どこかに行ってる暇なんでないよ。僕の家族で、僕の生涯の恋人で、僕の子供を産んでくれて、僕のためにだけ頑張ってくれる人。それが、濑能雪」
「…欲ばりなんですね」
「うん。ぜんぶ、僕のだから…駄目」
「いいですよ。雪は透矢さんの、おのなんですから、拒否権なんてありません」
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「じゃあ…僕と结婚しよう、雪さん。一生僕のものになって」
「…谨んでお受けします」
「誓いのロづけ…したいな」
「はい……あら?」
空から、白いものが、ふわり、ふわり。
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「雪…」
「ふふ…ゆき、ですか」
確かに雪だった。
照りつける日射しは、確かに夏のものなのに、はらはら、はらはら…」
それは、そう、天使の落とした羽のようで——
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「つめた…」
ほほに、ひとひら、天使の落とし物。
「ねえ、知っていますか。雪ってひとつも同じ形をしていないんですよ」
「あぁ…聞いたことないんですよ」
「こんなにたくさん降っているのに…ひとつひよつ、命を持っているんですね。なんだが不思議です」
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「そうだね…人間と同じだ」
はるが上空で选ばれた粒子が结晶となり他の何でもない、真っ白な雪のひとひらに变わる。」
落ちた雪は、*へと变わり、また新たな雪を生み出すため、天に帰る。
このひとらは、僕たちと同じなのかもしらない。

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「雪さん…子供ができたら、*っていう名前にない?」
「…もう、気が早いんですね。结婚式あが途中ですよ」
「ああ、ごめん。誓いのロづけを」
「…ん」
「…」
重ねた唇、触れあう体、传わる吐息——
今、そのすべてが、温かい。
雪さんは、こんなにも温かいんだ。
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「あ…」
「んぅ…」
唇を離す。
僕たちにのははを、*か传い、こばれ落さる。
新しい命が生まれる。
新しい夢が。
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「ずっと」
「ええ。ずっと…」
もう一度、くちびるを重ね——
僕たちは抱きしめ合った。
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世界を祝福するように雪は降り積もる。
ふたりきりの、この世界に。
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いつまでも、いつまでも——